スプラの勝ち筋を言語化するには
スプラ3の発売まであと数か月ですね。
2に関してはアプデも事実上終了し、環境も煮詰まってきているような状況。
とは言え、この最終環境でもスパソレが流行りだしたり新しい風も少なからず吹いているのは、発売から4年経ったいまもなおスプラプレイヤーの熱意がいまだ衰えていない証拠だと思います。
・スプラの分析
さてそんなスプラ2環境ですが、さすがに4年も(1から数えれば7-8年?)プレイされていればそろそろ明確な定石があってもおかしくないですよね。
数万人単位のプレイヤーが4年間も切磋琢磨しているのですし、情報交換・公開の敷居もめちゃくちゃ下がっていますし。
実際スプラトゥーンを分析するプレイヤーも多少いて、ちょっと検索すると見つけることができます。
それぞれにアプローチ方法が異なり私も含めほとんどは自身の体験をベースにしたものですが、inkstatsを利用した統計的なアプローチやAI学習を利用したものまであります。
にもかかわらず(!)、再現性の高い具体的な戦術が共有されていないのが現状。
世のプレイ解説や指導の内容はほとんどすべて「ちょこぺろになろう」を言い換えただけのものです。
とにもかくにも上位プレイヤーのノウハウの言語化が進んでいない。
その点で、まさとさま戦法は本当に革命的。すごい。あれほどシンプルに勝ち筋を示すことは、他に誰もなしえていない。もっと評価されろ。
・言語化の難しさ
とは言え、言語化をするのは多分意外と結構高いスキルが求められるもので、最近のるす氏の動画なんかはすごくわかりやすくておすすめなんですけど、じゃああれを完コピすれば勝てるかというと言外の知識が多すぎてうまくいきません。
上位勢が「いうまでもなく常識」だと思っていて、あえて言語化されないノウハウが山ほどあります。
あるいは「感覚で自然にやっていることだから意識すらしていない」場合もあると思います。
自分程度でもそういったノウハウをもっているので、上位勢の引き出しの数は比にならないでしょう。
・無意識にできること
無意識、非言語処理でやっていることについては「無意識にできることの数=実力」といってもいいかもしれません。
私自身ちょっとエイムが悪い日なんかは意識がレティクル周辺に集まるせいで視野が狭くなったり、S+帯時代にイカランプをみるのを意識しすぎて目の前が疎かになったりします。
意識して取り組めることって人間の能力的にも限られていますよね。
一瞬画面を見ただけで「あれがこうで、それがあぁで……」といくつもの状況を平行に処理できる人間はいないはず。
それを一般に経験や勘と呼ぶもので処理しているのですから、あえて言語化するのが難しいのは当然ともいえます。
そもそも自分が実践している立ち回りが本当に正しいのかどうかを評価することすら難しい。
・野球の分析
先日プロ野球のテレビ中継をみていたのですが、「AI勝率予想」というものが使われていて「今の勝率は〇〇%、ここで打てば△△%」といった具合で勝率計算をリアルタイムでしていました。
野球は静のスポーツの側面があって、カードゲームのようにターン制のゲームなので確率論でこういった計算ができるのだと思います。
つまりプロ野球は「こうしたら勝率が上がる」というノウハウが蓄積されているということ。
・なぜスプラは分析が進まないのか
一方でスプラトゥーンはそうではありませんね。
特にガチマッチはマッチングランダム、わずか5分の試合でちょっとした上振れで連キルが入れば一気に試合展開が変わります。
過去に「編成だけで勝敗を8割説明できる」みたいなツイートをしていたアカウントがありましたが、続報はありませんでした。本当に残念。
これは変数が多過ぎて、1場面1場面の再現性が高くないことが原因だと思っています。
また所詮は娯楽ですので、そこまで本気で取り組む人、その能力がある人がいないのかも。
・「どうして上位勢は高い勝率を維持できるの?」
本記事の主題はここ。
大雑把に言うと「どうやったらちょこぺろになれるのか」「ちょこぺろと一般プレイヤーの差は何か」です。
元も子もないのですが、重要な要素の1つはシンプルに対面力であってつまりはエイム力だと自信を持って言えます。
上位勢は須らく対面が強い。
対面力でゴリ押しする頻度はまちまちですが、28以上のプレイヤーで25くらいに対面勝ちこせないプレイヤーはほとんどいないと思います。
(だからこそこさぁ氏をリスペクトしているんですけど)
結局、試合展開に対するキルの影響力が大きいんですよね。
ヤグラ乗り時間とか、アサリ集めた数が可視化されないからそっちに意識が向いている可能性も多分にありますが、統計的にもキルが多ければ勝率が高いことは事実です。
・上位勢とちょこぺろの違いは?
次の疑問が上位勢(28~)とちょこぺろの違い。
上位勢とちょこぺろの差は対面力だけなのか。
そうでないならば、そこで差を付けるのがいわゆる立ち回りの上手さなんだろうと予想しています。
エイム力が同じくらいなら(あるいは多少劣っていても)立ち回りの巧拙で出し抜ける、これがエイム弱者の希望の道です。
・スプラの勝ち筋を言語化するには
結論です。
結構手間なんですけど、こんな感じのステップが必要だと思います。
1)各プレイヤーの行動指針やテクニックを言語化
2)1で集めたものを一般化
3)2で一般化したノウハウを評価
4)高評価のノウハウを集約
現状は1すら盛んではなく、1の中でごく基本的なものや言語化しやすいものに限って2に進んだものがある、という感じです。
3に関しては事実上「発言者のパワー=説得力」なので、個別のノウハウが正しく評価されているかどうかは疑問。
大半は遠からずだと思いますが、上位勢のノウハウが技術的にそもそも真似しにい(要求エイム難度が高いなど)ものもあってそもそも評価できないケースも。
とにかく、ちょっとしたことでも何か気付きがあったら30秒クリップで放出していくと、どこかの誰かが活用してくれるかも。
メレシスト氏なんかはデバッカーみたいにステージ破壊していますし。
自分の窓とか固定チームとか組めたら研究とか進めやすいんだろうなあ。