長射程後衛ブキ=Knight
スプラトゥーンというゲーム、やればやるほど「前に出る」ことの重要さと同時に難しさを痛感しますね。
短射程ブキなんかを使っていてこんな経験をしたことはないでしょうか。
「敵は2落ちだ!前にでるぞー!」
「@2発見!人数有利だからこのまま対面だー!」
「うわーやられた」
(MAPを開く)「え、後衛なんでそんな後ろにいるの……?(カバーこいよ)」
XPを上げるには「うわーやられた」とか言ってる場合ではないのですが、それでもこういう場面で後衛のポジションが後ろ過ぎるというストレスは多くの人が感じてきたと思います。
俗に芋と呼ばれる立ち回りですね。
射程に対して塗りが強いフロやヴァリアブルが特に批判の的となっている印象です。
ではなぜ後衛は前に出てこないのか。
理由はいくつか考えられます。
・プレイヤーの問題(前にでるメリットを理解できていない、前に出る技術がない)
・ブキの問題(後衛ブキの遅い機動力、遅いキル速※チャージ込み)
・ステージ相性の問題
本記事では記事タイトルに繋がるステージとの相性にフォーカスします。
後衛ブキは遅いイカ速、遅いキル速という特徴から、プレイヤー心理的にも前に出にくいのですが、
加えてトドメとなる理由がステージとの相性の悪さ。
そしてこれは言い換えるとゲームの構造的な問題であって、後衛ブキが勝ちにくい理由でもあります。
前提として後衛を担う長射程ブキは敵が立つポジションから射程が届かない範囲(=敵の遠く)に立つことで立ち回りを有利にします。
その中で特に強いポジションがいわゆるチャーポジ。
例えば抑えのアマビタワー。正面ステージと右高を両方チェックできます。
例えば均衡時のタチウオ2段、リッターであれば対岸にメインを通しつつ、1段~インクレール付近もチェックできます。
いずれも「ステージ構造上、進軍するにはどちらかを通る必要がある」にも関わらずどちらにもリーチできるという破格の条件を揃えたポジションです。
しかし、スプラトゥーンのステージは決して広大ではなく、壁やブロックもいやらしい位置に設置されているので後衛の強い立ち位置が自然と限られてしまうのです。
タチウオを例にすれば、抑えでは2段から真上の落下をみるくらいでしょうか。
3段に立ってしまうと2段インクレール手前くらいまでしかメインが届かないので、最短(4段→2段の落下)をケアすることができません。
じゃあ2段と3段の間となるスロープに立つかと言えば、ここは左右正面180度アクセス可能な危険地帯。
ヒッセンやローラーが潜伏するならばいざ知らず、チャージしてピカピカひかるリッターが立てるポジションではありません。
これが長射程後衛がKnightであるという意味です。
そう、チェスの馬のやつです。
将棋の桂馬と言ってもいいでしょう。
すごろくで言えば長射程は4以上しか出ないサイコロをもっている、そんなイメージ。
だから進軍のテンポが短射程とは異なるのは当然です。
短射程前衛が試し撃ち2~3本単位で進軍しても、リッターは付いていけないのです。
なぜなら短射程前衛が文字通り命を懸けてクリアリングしたその通り道は、リッターにとって何の射線も通らない弱いポジションだから。
後衛ブキを擁護するわけではありませんが、「後衛が付いてこない!」と思った時、逆に「自分が前に出すぎなのでは」と考えるといいかもしれません。
誰もTASのような理論値で動けるわけではありませんので。