まさとさま【考察】なぜスプラ3はつまらないのか?に対して
まさとさまの最新公開動画についてコメント。
ざっくり要約するとスプラ3がつまらないのは打開で強いスペシャルがない(少ない)から。
改善案としてジェットパック搭載ブキの追加を上げています。
(余談ですが、メッセージ性としては冒頭の「ボムピがないから」の方が"引き"が強かったように感じました。もっと言うと「チャクチを削除したから」の方がネタ的によかった。理由は後述。)
ここからは動画に対する私の意見となります。
あくまで私の意見であって、多数派が感じる理由とは異なるかも。
さて、スプラ3ですが前夜祭から発売直後はおおむね好意的な感想が多かったと記憶しています。
その理由としてよく挙げられていたのが、皮肉にも現状不満の種になっている「縦長のステージ構造」です。
スプラトゥーン3のナワバリバトル明らかに面白くなってるんだけど、その理由は「多くのステージが縦長になっている」という点のおかげだと思う。
— ニカイドウレンジ (@R_Nikaido) 2022年8月28日
2のナワバリは横に広いステージが多い印象で、適当に敵陣突っ込んで塗りまくって戦いの焦点となる場所が生まれづらいけど、3のは明確に「前線」がある。 pic.twitter.com/jxoJhZU9Or
私も当時は同じくして3のステージ構造を好意的に考えていました。
それはなぜか。
私にとっての最大の理由は「対面がたくさん発生したから」でした。
縦長のステージのおかげで敵の視認性が高く、有効な潜伏ポジや進行ルートも少なく、自然と正面切ってキャラコンで無理やり詰めてエイムで強引にキルする機会が多かった。
当時はプレイヤーの練度が低かったこと、新アクションのイカロールを(半ば無理やりにでも)対面に組み込もうとする意識があったことなどを理由に、対面が多く対面1回1回の勝ち負けにしびれる試合が面白かった。
特に前夜祭に関しては、ナワバリというルール上塗りの強い短射程シューターが多かったし、そもそもブキの選択肢が少なかった。
それが一転して、プレイヤーの練度向上により対面というリスクを冒さずに遠距離からお見合い、そしてスペシャルの応酬というパターン化された戦法が定着してしまいました。
この発想自体は2でも賢明ムーブとか対面拒否とか呼ばれて存在していましたが、3ではこの立ち回りが殊更に強い環境になっています。
だから対面というハイリスクな行動を起こさないプレイヤーほど賢く、強く、勝ちやすい。
なぜか。
それはスプラ3では2以上にデスのリスクが大きいから。
なぜか。
それはスプラ3では打開が難しいから。
なぜか。
打開を安定させるスペシャル(と安全地帯)が少ないから。
まさとさまの言うスペシャルの性能の問題はここにかかってくるものと感じます。
スプラ3では、(恐らくリスキルを防ぐために)リスポーンのシステムが変更されました。
リスポーン位置をある程度自分で選択できるというものです。
しかしこれが大した意味をもたず、しかも旧リスポーンにあった永続無敵ポジもはく奪されたので、リスポーン直後にスペシャルで簡単にリスキルができてしまうという結果をもたらしました。
ガチエリアなどはリス前までしっかり詰めて、復帰タイミングを2回もずらすことができればもう試合は決まったも同然です。
こんな一方的で大味な展開が続くようでは人気を得るはずがありません。
スプラ2では完全無敵のリスポーン地点があったし、敵が侵入できない安全な自陣も設定されていたので、「打開用にスペシャルを溜める」行為が安全に実行できました。
そして、スペシャルも信頼性が高かったためスペシャルを味方と合わせて使用することでかなり安定した打開が可能でした。
信頼性とは言い換えると「任意の場所(ある程度前方)に塗りとダメージの同時発生が期待できる」ということ。
2スペシャルのボムピ、ジェッパ、ミサイル、バブル、雨、ナイスダマ。
ほら全部ダメージと塗りを同時に前方に(ある程度地形も無視して)発生させるでしょう。(ハイプレは塗りはほぼありませんが、キル性能がおかしい)
塗りとダメージが同時に発生するから敵はポジションを放棄せざるを得ず、打開を簡単にしていました。
唯一塗りが発生しないインクアーマーですが、こちらはボム→アーマー→ボムというコンボで運用されることがほとんどでしたので問題ありません。
ちなみに塗りもダメージも自分の周囲に限定され、発動時のデスリスクを伴うチャクチ、スフィア、ハンコの評価が低かったこともこれで説明できます。
さて、3のスペシャルはどうでしょう。
エナドリ、ホップソナー、グレバリ、レーザー、ショクワン、キューインキと塗りが全く発生しない、あるいはほとんど発生しないスペシャルが多すぎませんか?
4人で塗り合う陣取りゲームなのにスペシャルを発動することで塗れる味方が1人減るデメリットがあるのですから、打開時のスペシャルが自陣を奪い返すのに寄与しにくいのは当然です。
スペシャルはやはりスペシャルな性能であることが重要だったということです。
まさとさまが指摘した「スプラ3は打開に強いスペシャルが少ない」よりも、「スプラ3は塗れるスペシャルが少ない」がより本質的ではないかと思います。
ついでに言うと「スプラ3のスペシャルはモチーフやギミックにこだわったせいで弱い」。
塗ることで陣地を広げ、塗ることでスペシャルが溜まり、スペシャルで更に塗りを広げる、広がった塗りを活かして潜伏したり味方と囲んだりする。
スプラの原点はナワバリバトルであり、すべてのベースは塗りだったのでは。
だから初心者が塗るだけでも試合に貢献できたのでは。
だからウデマエが上がるにつれて対面をしていく楽しみがあったのでは。
それが今では全員が待ち、全員が塗り偏重です。
塗れないスペシャルの性能が原因で打開が難しい→デスのリスクが大きい→デスのリスク(対面)を減らした立ち回りが強い→遠くでちくちく戦法(シャプマ、リッター)の大勝利、と現環境の完成というわけです。
塗れないと満足に移動できないので射程ゲーにも繋がります。
結果として対面がほとんど発生しなくなり、互いに低リスクな立ち回りで相手のミス待ちのようなじりじりとした試合展開が増え、つまらない、となる。
先日のフェスでやったトリカラバトル、私は結構面白かった。
特に防衛側。
両サイドから敵が詰め寄ってくるので右に左に視点を動かし、多角的に攻撃を受けるのでエイムを動かし、シグナルを取られれば敵位置とは無関係に塗りが奪われる、そういう慌ただしさもゲームの面白さの1つです。
オーバークックみたいな。
対面という”動”の行動が弱く、見合いという”静”の行動が強くなった結果、チャレンジをしない待ちのゲームになってしまった。(こういうの最近はプレイフィールって呼ぶらしいですね?)
そんなわけで私が考えたスプラ3の問題点は「対面という行為のリスクリターンがまるで合っていない」そしてその原因は「塗れないスペシャル」でした。
以下チラ裏。
どうやったら対面を多く発生させられるか。
対面のコストを減らす方法、対面のリターンを増やす方法、色々あります。
個人的には柔道やバスケみたいに「攻撃の意志を見せないと不利になる」ような制約をスプラに組み込めば楽しいような気がしますが、
この形を変えたのがフォートナイトとかのエリアが狭まっていくアレなんでしょうか。
スプラなら20秒ごとにメインを敵に当てないとスペシャルが空っぽになるとか?→スペシャルが使えないブキでてきそう
カウント負けてる側しかスペシャルが使えないとか?→ナワバリで残り30秒までカウント調整する戦い方が流行っちゃいそう。
自陣でしかスペシャルが使えないとか?→ホコヤグラどうすんの。
んー、どれもスプラの売りであるカジュアルさが減ってしまいそうな案ですね。
その他ボツ案
・リスポーンの選択可能範囲を大幅に拡大、かつエスプレッソマシーンの発射位置をステージ側にずらして捕まった無敵状態のままメインを撃てるようにする。→2に戻るだけ
・スペシャル性能の大幅テコ入れ(エナドリにスペ強3.0効果追加、ナイスダマのナイスで増えるSPP増加、グレバリを味方が攻撃するとホコ爆発のような効果を出す、ホップソナーにスプリンクラー効果を追加、キューインキ使用時に足元塗り追加、スペシャル使用時に味方のインクを回復など?)→スペシャルが強くなればなるほどメインの価値が減ってしまう
・デス時のスペシャル減少量を全体的に減らす→3スペシャルはあっても打開できません
・スペシャル自動増加量、条件の見直し→3スペシャルはあってもd...
・全スペシャル共通で発動時に足元にヒーローモードのプロテクターを落として、拾うとアーマーが付く→スマブラのEX技みたいでダサい
………どうなんだろこれ。思い付きの羅列だけど、自分でも違うなと思う。
ちなみに既に似たような趣向の記事も書いています。
なぜスプラ3をやらなくなったのか - エイムゼロでXP2500を目指す改め"スプラ3素人考察ブログ"
ここであげた理由をいま読み直して整理すると「シャプマでちくちくムーブ一択」なゲームバランスへの不満が大きいように感じます。
引いては対面ができないつまらなさですね。
私の結論としては「スプラ3は対面ができないから面白くない」です。
みなさんにとってはどうでしょうか。
もちろん現状のトレンドの方が楽しめるプレイヤーもいるはず。