短射程環境で中射程は後衛になれるのか
結論:なれません!
2021年5月現在、スプラトゥーンのガチマッチでは.52ベッチュー、黒ZAPが各ルールで猛威を振るっており、短射程環境と言ってもいいような状態となっています。
それぞれ使用率が高いので、.52黒ZAP黒ZAP+1みたいな編成もそう珍しくありません。
ここで疑問。
例えば、.52、黒ZAP、ローラー、デュアルといった編成となった場合、デュアルスイーパーは後衛足りえるのか、また後衛的な役割を担うべきなのか。
私の答えはどちらもNOです。
その理由を説明します。
1)中射程ブキで後衛ポジを担えるか
そもそも後衛ポジションには射程を活かして複数ルートの敵味方を同時に見張る役割が期待されています。
スプラトゥーンではほとんどのステージで左右にある程度の広さがあるため、前衛4人でそれぞれ潜伏してもすべての進行ルートを防ぐことはできませんし、どこかで必ず人数不利を招きます。
そこで敵が複数固まって進行可能な主要ルートを前衛+中後衛、裏取りなど孤立して抜けが可能なサブルートを後衛で守ることで相手の打開を困難にできれば「強い抑え」の陣形となります。
これを満たすためには必然的にある程度の射程を持ったブキを持ち、中央寄りに立つことになります。
この時、中射程ブキで後衛をしようと思うと、射程の関係で自分自身がポジションを移動する必要があり、複数のルートを同時にみることができません。
例えばザトウマーケットエリアの抑え、チャージャーであればエリア横の右高台に立ち左右と中央それぞれに射線を通すことができます。
しかしデュアルスイーパーでは、どの方向にも中途半端にしか関与できず、前衛は前線を下げない限り不利な位置関係での対面しかできません。(ヤグラゴール辺りまで侵入できるとまた違ってきますが)
このようにステージ構造上、中射程ブキで後衛の役割を担うことはできません。
※対面さえ勝てるのであれば逆は可能です。凸チャーのようにキル速とブレ無しメインでリスキルできるならそりゃ強い。ただチャージが必要なため連キルが難しく、やはり適性は高くないでしょう。
2)後衛ポジは必要か
対抗戦などでも「後衛枠」という言葉があり、そういう募集も多数見受けますが、後衛は編成に必須の枠ではないと思います。
ただし実際には、対抗戦ではステージ的に長射程に対して圧をかける方法が極端に少なく、後衛を落とせないばかりにいつまでも前線を上げられないということがあります。
誰も後衛に対してできることがなく、何もできずに負けるっていう試合ですね。
が、それは単純に後衛に対するメタが不足しているというだけの話であって、後衛が必須という理由にはなりません。
雨ミサイルなりボムなり塗り圧なり、他のプレイヤーがそれぞれ後衛に対する対策を持っていれば必敗とはなりません。
それでも長射程が1人いれば、長射程同士の実力次第でメタ足りうるので、お手軽とかそういう理由はあると思います。
では、後衛不在の編成で、編成中最長射程となった中射程ブキはどう動いたらいいのか。
a)両編成に長射程後衛がいないケース
ある程度の抜け、エリア泥棒はやむなしと割り切って、前に詰める。
前衛を孤立させる意味はありません。
中射程が後衛ポジに立っていても前述の通りできることは少なく、相手が連携してくるならばたちまち部分的に人数不利を招き陣形が崩壊します。
b)相手にだけ長射程後衛がいて、こちらにはいないケース
射程ギリギリで後衛のヘイトを買って味方前衛の潜伏を活かすか、前線を下げながら戦って浮いた敵前衛を狩る。
こちらの場合、相手は打開で無茶をする必要が少なく、後衛の1抜きかスペシャル打開までどっしりと腰を据えて戦うことができます。
相手が慎重に動くのであれば、塗り合いでカウントを稼ぎながら次の打開用にスペシャルを溜めるという動きが無難だと思います。
結果的にゲームスピードが下がり、ターン制の様相が強くなりますが、後衛は塗りが弱くスペシャルポイントも高い傾向にあるので、スペシャルの応酬であれば分がいいはずです。(だからこそナーフ前の各長射程ブキはずるかった。ナーフも当然。)
そんなわけで、中射程ブキは編成が偏っていても後衛にはなれませんし、後衛の枠を埋めるといった考えは一切不要です。
武器毎にもてる役割は限られてくるので、特にガチマッチにおいては色んなことができるブキとその使い手が強いのには納得です。
今でいえば、塗り合いできて前線で対面できてスペシャルも回せてカバーに入る機動力もある.52とZAPってことです。
逆に言えば、ポジションかぶり(編成事故)を起こしやすく、前衛や中衛への試合中の切り替えが困難な後衛ブキはよほどうまくないと勝ち続けるのは難しいはず。